【キャンドゥ】100均茶こしで淹れやすくする｜目と形を見極めて渋みを抑える

100均の茶こしをキャンドゥで選ぶ視点

最初に決めるのは「何を淹れるか」と「どこで扱うか」です。煎茶・深蒸し・ほうじ茶・玄米茶・紅茶で必要なメッシュが変わり、マグ直か急須経由かでも形が変わります。導入の一段落で焦点を絞ると、売場で迷う時間が短くなり、後始末の負担も見通しやすくなります。

目の細かさを茶葉のサイズで決める

深蒸しは砕片が多いので細かい目が合います。番茶やほうじ茶は葉が大きく、粗めでも口当たりは荒れません。
迷ったら中細を基準にし、深蒸し用に細かめを一本だけ加えると失敗が減ります。
細かい目は流速が落ちやすいため、注ぐ角度と速度を一定に保つ意識が役立ちます。

形の選択：ボウル型・ハット型・クリップ型

マグ直にはボウル型が安定し、湯の渦を作りやすいので味が揃います。急須の湯切り補助はハット型が便利で、縁にしっかり掛かると最後の細片を抑えられます。
外出や職場では挟むクリップ型が後始末を簡単にします。
収納場所と洗い方まで含めて選ぶと、結局よく使う一本が定まります。

持ち手とフチ：手の大きさに合わせる

持ち手が短いと湯気で熱く、長いと重心がぶれます。フチの丸みは跳ね返りと洗いやすさに効きます。
片手で支え、もう一方でケトルを操作できる長さが快適です。
売場ではカップの内寸を思い浮かべ、縁に掛けたときの姿勢を想像してみてください。

素材の違い：ステンレスと樹脂の使い分け

ステンレスは変形しにくく、細かい目でも湯通りが一定です。樹脂は軽く、カップを傷つけにくいのが利点です。
樹脂は高温に弱いので、沸騰直後の湯は避けて少し落ち着かせると長持ちします。
ステンレスは茶渋が残りやすいため、乾いたうちに拭き上げると清潔を保てます。

保管と取り出し：動線が味に直結する

引き出し手前に斜めに入る仕切りを用意し、茶こし・計量スプーン・タイマーをセットで置きます。手順が「取り出す→量る→注ぐ→戻す」で完結すれば開封時間が短くなり、香りの抜けを抑えられます。
フック掛けにする場合は、拭き取りを挟んでから戻すとにおい移りを防げます。

用途別に合う目と形：味と後始末のバランス

同じ茶こしでも、使う場面が変わると最適が入れ替わります。味の安定・注ぎやすさ・洗いやすさの三点で折り合いを付けると、毎日の手間が減って続けやすくなります。次の早見で必要な条件を素早く確認しましょう。

マグ直はボウル型×中細メッシュが扱いやすい

一杯を素早く淹れるならボウル型の安定感が役立ちます。中細の目は細片の流出を抑えつつ湯通りも確保でき、口当たりの荒れを防げます。
径はマグ内寸に対して余裕を持たせ、縁にしっかり掛かるサイズが安心です。
内側に軽い渦を作るように注ぐと味が整います。

急須補助はハット型×細かめで最後の一滴を整える

急須の湯切りで細片が出やすい場面では、湯呑にハット型を載せて受けると見た目を崩さずに濾せます。細かめは流速が落ちるので、注ぎ始めをやや高めにして動きを補い、仕上げは静かに切ると澄んだ後味になります。
茶席の印象を保ちたいときも効果的です。

外出や職場はクリップ型×中細で後始末を簡単に

キッチンが使いにくい環境では、挟むクリップ型が便利です。ティーバッグ感覚で使え、使い終わりは袋に戻して持ち帰れます。
中細は幅広い茶葉に対応しやすく、湯通りも安定します。
香りの強いフレーバー茶と分けるなら色違いで管理すると混同が防げます。

サイズと動線：取り出しやすさが味を整える

おいしさは道具の性能だけでなく、置き場所と動かし方で決まります。取り出しやすさ・洗う速さ・戻す確実さの三拍子を揃えると抽出の再現性が上がり、渋みの波が減ります。数分の積み重ねが、季節の変化にも強いルーティンを作ります。

径と深さ：カップとケトルに合わせて決める

外径はカップ内寸よりひと回り大きく、フチがしっかり掛かるサイズを選びます。深さは茶葉が泳いで湯がゆるく循環する程度が扱いやすく、浅いと溢れ、深いと窮屈です。
ケトル口の角度も加味し、注ぎやすい範囲で試すとよいです。

動線設計：四手順で完結する置き方

取り出す→量る→注ぐ→戻すの四手順に収めることで開封時間を短縮し、香りの抜けを抑えます。引き出し手前の右に茶こし、左にスプーン、奥にタイマーの三角配置は迷いにくく、家族と共有しやすい並びです。
掃除用の布は手前で即取れる位置にします。

片付けの工夫：乾拭きと自然乾燥の合わせ技

水で流した直後に布で拭き、フチに水を残さずから自然乾燥へ移すと水垢や茶渋がつきにくくなります。フック掛けでは蒸気と熱源の位置に注意し、調理中は引き出し内で乾かすと衛生的です。
乾燥剤パックを近くに置くのも有効です。

手入れと衛生：長く清潔に使うためのルーティン

清潔さは味の滑らかさに直結します。乾拭き・水洗い・乾燥の順を守るだけで茶渋の付着や金属臭の発生を抑えられます。道具に負担をかけない頻度で、続けやすいリズムを作りましょう。

日々の軽清掃：粉をためない

使用直後に裏側から軽く弾き、残った粉を落としてから水で流します。水滴を布で拭き取り、フチや持ち手の根本まで乾かすとにおい移りが減ります。
細かい目は逆流で水を通し、目詰まりを予防します。

週一のしっかり洗い：茶渋のリセット

中性洗剤を泡立て、柔らかいスポンジでメッシュに押し当てるように洗います。強い力でこすると変形の原因です。
小刻みに当てて水でしっかり流し、拭き取り→自然乾燥の順で戻します。
保管中の湿気も避けましょう。

においと変色：素材別の注意

ステンレスは茶渋が目立ちやすく、放置すると金属臭の原因になります。樹脂は高温で変形しやすいので沸騰直後の湯は避けます。
重曹の長時間浸け置きはどちらも変色の原因になりやすいため短時間で切り上げます。

味を安定させる注ぎ方：角度と時間を整える

同じ茶葉でも注ぎ方で印象は大きく変わります。角度・速度・時間を決めておくと茶こしが変わっても味の再現がしやすくなります。タイマーと計量スプーンを合わせると毎日が少し楽になります。

角度：浅めに固定して湯をすべらせる

注ぎ口を茶こしの内側に浅く当て、内壁に沿わせて湯をすべらせると粉が舞い上がりにくくなります。高い位置から落とすと渦が強くなりすぎ渋みが出やすいので注意します。
角度は肩の力を抜いて一定を保つのがコツです。

速度：はじめゆっくり、途中で安定

最初の数秒はゆっくり、茶葉がふんわり動き始めたら一定に。細かい目では流速が落ちるため、ケトルを少しだけ高くして流れを補います。
最後は急がず静かに切り上げると後味が澄みます。
慣れるまではタイマーでリズムを体に覚えさせましょう。

時間：茶葉と目で微調整する

煎茶は60〜90秒、深蒸しは短めの40〜60秒が目安です。細かい目ほど抽出が進みやすいので、時間を短くするとバランスが整います。
急須経由では器の余熱も加わるため、仕上げの数秒で差が出ます。
自分の定番をメモすると失敗が減ります。

セット運用で迷いを減らす：道具とルールを固定する

道具は単体よりもセットで動くと迷いが消えます。茶こし・計量・タイマー・置き場の四点を固定すると、誰が淹れても味が近づきます。家族で共有するなら色と位置で伝えるのが最短です。

色分けとラベルで混同を防ぐ

深蒸し用と通常用で色を分け、取っ手に小さなラベルを貼ります。抽出の目安（湯温と時間）は10字前後で。
ラベルは外側右上で統一すると視線移動が少なく、動作が途切れません。
貼り替えは補充のタイミングと合わせると楽です。

置き場の固定：右手前に三角配置

右利きなら茶こしは右手前、スプーンは左、タイマーは奥の三角配置が扱いやすい並びです。左利きは反転します。
引き出し内で動かないようトレイや仕切りを使い、戻す位置を固定します。
写真を撮って扉内に貼ると共有が簡単です。

予備と持ち出し：クリップ型を一本追加

外出や職場用にクリップ型を一本足すと、家の道具を動かさずに済みます。袋に戻せるので後始末が簡単で、洗い物が出にくいのが利点です。
香りの強いフレーバー茶と使い分けるときは、小袋で分離して混ざりを防ぎます。

買い足しの考え方：一本基準＋一本補助で無駄を防ぐ

種類が多いと迷いが増えます。一本基準＋一本補助の二本体制にすると用途の8割をまかなえ、在庫もシンプルです。基準は中細×ボウル型、補助は細かめ×ハット型を想定すると多くの家庭で扱いやすくなります。

基準の一本：中細×ボウル型で毎日を支える

中細は砕片の多い茶にも少ない茶にも対応しやすく、ボウル型は渦が作りやすいので味が揃います。径と深さが合えば抽出の姿勢も安定します。
まずはこれを一軍に据え、毎日のリズムを作りましょう。

補助の一本：細かめ×ハット型で深蒸しと仕上げを整える

深蒸しや細片の多い茶は細かめが向きます。ハット型は湯呑へ直接載せやすく、急須の仕上げで最後の細片を受け止められます。
来客時の見た目を保つ効果もあり、補助の一本として価値があります。

置き換えの一本：クリップ型で職場と旅先を軽くする

キッチンが使いにくい環境では、クリップ型を袋とセットで持ち出します。片付けが簡単で、香りの強いフレーバー茶との使い分けにも向きます。
色を変えると混同が防げます。

まとめ

キャンドゥの100均茶こしでも、目と形が合えば口当たりは驚くほど整います。
まずは中細×ボウル型を基準にし、深蒸し用の細かめ×ハット型を補助に据えると、粉っぽさと渋みの揺れを小さくできます。
取り出す→量る→注ぐ→戻すの四手順に動線を収め、乾拭き→自然乾燥の順を固定すると再現性が上がります。色分けと三角配置で家族と共有し、毎日の一杯を気楽に続けていきましょう。